川崎西部地域療育センター
1.経過
障害の早期発見・早期療育体制を確立し、障害児が地域の中で総合的な療育を受けることのできる施設として、川崎市内には地域療育センターが3か所(南部・中部・北部)設置されています。乳幼児期から就学前までを中心として児童期(0歳から18歳)の障害及びその疑いのある児童とその家族を対象とした相談支援を関係機関と連携を取りながら行われています。市ではこれまで地域療育センターを公設公営方式で設置運営してきましたが、次のような課題への対応が必要となってきました。
(1)障害児の急激な増加(特に知的障害、重複障害等が増加)
(2)新規申し込みから利用までの待機期間の長期化
(3)発達障害への対応
(4)家庭や地域環境の養育力の低下
(5)障害児に対する医療サービスの質的・量的な不足
特に人口増加の著しい中原区・高津区・宮前区・多摩区をエリアとする地域は、障害特性や児童を取り巻く環境の変化・多様化に応じた支援システムの整備が必要等の観点から、西部方面に4か所目の地域療育センターを整備することにしました。施設整備にあたっては、市有地の旧向ヶ丘診療所跡地(宮前区)を活用して、川崎市としてはじめての“民設民営方式”を導入しました。平成19年11月に事業者公募が行われ、当法人が事業者として決定し、準備業務に取り組み、平成22年4月に開設いたしました。
2.施設の概要
| 施設の名称 | 川崎西部地域療育センター |
| 事業内容 | 知的障害児通園施設(定員60名) 診療所(療育センター) 発達相談支援機能 地域交流室 |
| 地番 | 川崎市宮前区平2-6-1(市有地、無償貸与) |
| 敷地面積 | 1,761m2 |
| 構造 | 鉄筋コンクリート3階建 |
| 建築面積 | 1,182m2(延床面積2,661m2) |
| スケジュール | 平成19年度 設計業者選定 平成20年度 基本設計・実施設計・建設着工 平成21年度 建設工事・竣工 平成22年度 開設 |
| 建設費 | 国庫補助、市単独補助、福祉医療機構等借入金 |
3.施設運営に関する7つの基本的な考え方(方針)
国の「障害児支援の見直しに関する検討会報告書」(平成20年7月)では、『障害幼児の早期発見・早期支援』をすすめるために、医療機関、母子保健、障害児の専門機関等の連携強化の重要性が改めて明示されたところです。
これらを踏まえ、川崎西部地域療育センターは地域の相談支援機関として、障害児とその家族が安定した家庭生活と地域生活(発達にそった社会参加)をするために、7つの基本方針(「個別性」「包括性」「家族支援性」「伴走性」「地域特性」「連携性」「問題解決性」)にしたがって、乳幼児期から青年期(おおむね18歳)までの診療・相談支援を重視した施設運営を目指しています。
図-1 川崎西部地域療育センター運営の7つの基本方針

4.事業運営のあり方
1)利用者サービスについて
利用者の中心が児童(障害のある子ども、障害の疑いのある子ども、症状を呈している子ども等)であるため、医療・福祉サービスの提供にあたっては、対人援助の原則に照らし合わせながら、各サービスの提供と相談支援を行います。
各サービスの提供と相談支援の方法
① 児童と家族の利用相談(説明と同意)を十分に行う。
② 利用者の抱える葛藤や問題を的確に把握する。
③ 子どもと環境との関係を綿密に把握し、生育環境への支援も計画する。
④ 問題に着目するばかりでなく、健康な側面を十分に把握し、維持・育成に努める。
⑤ 福祉サービスは個別に計画し、本人(保護者)の同意の上実施し、あらかじめ期間を定め見直しする。特に子どもの意向(反応)を聞くことを心がける。
⑥ 関係者と連携(連絡・協力)に際しては、本人(保護者)の同意を求め、できるだけ参加を求める。
川崎西部地域療育センターの施設外観

5.川崎市中部・北部地域療育センター利用児の引き継ぎ
平成21年12月から平成22年2月にかけて、川崎市中部・北部地域療育センターからの移行対象児の情報(保護者同意による「サービス利用経過等引き継ぎ書」等)の受理にもとづいて、対象児の引き継ぎ保育と保護者の個別面接を実施しました。なお集団療育以外の引き継ぎ(診療・個別訓練・発達評価等、主に学齢児)は、開設後の平成22年4月以降にすすめています。
「サービス利用経過等引き継ぎ書」の受理件数(平成21年12月~22年3月)
| 中部地域療育センター | 256名 |
| 北部地域療育センター | 216名 |
| 合計 | 472名 |
6.通園利用契約およびグループ療育申し込み
平成22年3月、知的障害児通園施設契約に伴う重要事項説明および施設見学会を実施し、その結果、通園契約は79名、グループ療育申し込みは48名となっています。
7.地域医療機関との連携
神経小児科、リハビリテーション科、整形外科を担当する非常勤医師を障害児医療に理解のある地域の医療機関から派遣していただいています。
聖マリアンナ医科大学病院(小児科医局、整形外科医局)から、小児科医師と整形外科医師を、また昭和大学横浜北部病院(リハビリテーション科)からは、リハビリテーション科医師をそれぞれ派遣していただいています。
また、高度の諸検査、救急対応など療育センターの「協力医療機関」には、宮前区菅生にある聖マリアンナ医科大学病院にお願いしております。
案内図

- 所在地
- 〒216-0022 川崎市宮前区平2-6-1
- 電話
- 044-865-2905
- FAX
- 044-865-2955
- 交通
- JR南武線・東急田園都市線大井町線 溝口駅(南口2番)
溝19 おし沼行・向丘遊園東口行「川崎西部地域療育センター」下車 バス停前
溝18 鷲ヶ峰営業所前行・聖マリアンナ医大前行「平」下車 徒歩5分
溝17 菅生車庫行「平」下車 徒歩5分
JR南武線・小田急線 登戸駅(生田緑地口B)
登05 鷲ヶ峰営業所前行・菅生車庫行「平」下車 徒歩5分
JR南武線 宿河原駅
登06 鷲ヶ峰営業所前行・菅生車庫行「平」下車 徒歩5分
小田急線 向丘遊園駅(東口)
溝19 溝口駅南口行「川崎西部地域療育センター」下車 進行方向30m先

