小児療育相談センター 眼科診療室
1.経過
昭和45年に開始した県委託事業の視聴覚検診事業に合わせて、要精密検査児童の診療充実を図るため、小児療育相談センター内において週1日の眼科診療を開始。来所児の増加に伴い、昭和60年度からは、週3日(月・水・木曜日)の診療体制とし、小児の弱視、斜視を中心として検査、診療を行っています。当初のスクリーニングの精密検査だけでなく、精神発達遅滞、ダウン症、自閉症、脳性まひなど障害のある患者が神奈川県全域から来所するようになり、近年は初診児の約4割を占めています。
障害児の眼科診療は、通常の何倍もの時間と熟練を要します。また、近年の障害の重度・重複化の増加に伴い、中枢系疾患など眼疾患を高頻度に合併しているケースが増え、診療ニーズが高まっています。障害児を中心とする眼科診療を始めて20数年が経過し、ますます来所者が増えていく傾向にあることから、平成20年度より「小児眼科部」として診療体制を整えるとともに、21年6月より診療体制を2診制に拡充しました。
2.診療実績
平成21年度の利用者実人数は2,045人(初診500人、再診1,545人)、延べ数は5,782人でした。来所経路、診断名分類等は図表のとおりです。
診療は、まず視力検査、斜視検査を行います。自覚的検査が不可能でも、屈折検査や眼位検査等、他覚的検査を行うことができます。さらに細隙灯顕微鏡検査、眼底検査を行い、屈折異常、斜視以外に異常がないかどうか確認します。弱視、斜視に関しては、眼鏡装用、健眼遮蔽、視能訓練等を行いながら、経過観察をします。また、器質的眼疾患による弱視児に対するロービジョンケアも行っています。手術治療が必要な場合は、神奈川県立こども医療センター等他機関を紹介しています。
図-1 眼科診療の流れ

図-2 初診児の来所経路

新患の診断名
表-1 屈折異常(眼数)
| 近視 | 104 |
| 近視性乱視 | 270 |
| 遠視 | 107 |
| 遠視性乱視 | 376 |
| 混合乱視 | 134 |
| 不明(無眼球及び透見不能含む) | 9 |
表-2 弱視(人数)
| 屈折性弱視 | 65 |
| 不同視弱視 | 61 |
| 斜視弱視 | 5 |
| 心因性弱視 | 5 |
| その他の弱視 | 15 |
表-3 斜視(人数)
| 外斜視 | 92 |
| 上外斜視 | 14 |
| 内斜視 | 49 |
| 上内斜視 | 7 |
| 上斜視 | 7 |
表-4 その他の疾患(人数)
| 睫毛内反症 | 47 |
| 先天性鼻涙管閉塞 | 25 |
| 白内障 | 10 |
| 眼球振盪症 | 9 |
| 眼瞼下垂 | 9 |
| 未熟児網膜症 | 3 |
| レックリングハウゼン病 | 3 |
| 小眼球 | 2 |
| その他 | 9 |

